2009 5月

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心が痛むお話 その2
 2009年3月の冒頭で、心が痛むお話をしました。そのことを載せたからと
言って、急に写真愛好家の方々のマナーが向上するとは思っていません。

 5月のある日、最初におじゃました民家、私が写真を始めてからずっと追い
続けていた民家です。ある事情で、今春をもって住まないことになりました。
一人暮らしの方でした。鳥海山の見えるこの民家、家人が自慢の風景でした。
実は、この民家の方にお会いしたのは写真を始めてから数年経ってからのこと
です。ほとんどの写真が遠景だったからです。たまたま畑仕事中のとき
初めてお会いして、今までの非礼をお詫びしました。
 この民家で生まれ育ったと言う娘さんたちが来ていました。
今は東京近郊で暮らしています。ふるさとを離れて数十年になります。
長いこと、私の車に積んであったこの民家の写真をプレゼントすることが
できました。背景に大きな鳥海山が写っています。自慢の鳥海山です。
長きに渡って撮らせて頂いたことに深くお礼を申し上げました。
また、これまで撮らせて頂いた四季折々の写真を送る約束をしました。
今後、この場所で撮ることはありません。とても残念ですが、私としては
きちんとお礼できたことに安堵しました。清々しい気持ちでした。

 この日、晴れていましたが、春霞で鳥海山がぼんやりしています。
予定を変更しました。急ぐこともないので、昨年撮った写真を届けるため
ある民家におじゃましました。写真は手前に花いっぱいの写真と、その民家で
暮らすおばあちゃんの写真です。おじゃましたとき、奥さんが在宅で、
おばあちゃんは田んぼに出ていました。すぐ近くなので行ってみました。
覚えてくれていました。のどかな風景で、お願いしておばあちゃんを手前に
入れて写真を撮りました。遠くで息子さんと思われる年輩の方がこちらを向いて
恐い顔で何か叫んでいます。何かと思って近くまで行ってお話をしました。
写真を撮らないでくれと言うことでした。県内外から多くの人が来て、断りもなく
勝手に撮って行くそうです。その写真がネット上で流され、悪用される心配が
あるからです。また、昨今はお年寄りを狙った振り込め詐欺師や悪徳商法の
詐欺師が来るので、見知らぬ私を見てそう思ったそうです。
その誤解はすぐに解けました。
でも、お話の内容は私の脳裏にとてもとても重く刻み込まれました・・・・・
大変に喜ばれ、大変な剣幕で怒られ、天地の開きがあるほど
気持ちに落差の大きい一日でした。


 冒頭から暗い話で始まってしまいました。
気分を変えてお餅を紹介します。一見して何の餅かわかりますか。
若草色から見て抹茶餅かな?違います。ヨモギ餅です。
ヨモギの新芽を積んで、木臼の中で突いた餅に混ぜて作ります。
親戚から頂いた自家製の餅です。久しぶりに食べました。
むかし風の物を食べない息子も、「おいしいおいしい」と言って食べました。


 松林の中で咲くシュンランです。
どこにでも咲いていそうですが、私の知っている自生地はここだけです。
日本欄は人気が高く、ようやく見つけても翌年行ってみると、盗掘にあって
いました。
自生地に数年ぶりに行ってみたら盗掘されることなく可憐に咲いていました。

DI−1

 ようやく本題の茅葺き民家のある風景です。
田起こしを終えた田んぼに水を引いて、代掻きの風景です。

DI−2

 水を引いた田んぼに映る風景、私の好きな風景です。

DI−3

 冬眠から目覚めたアマガエルさんです。
蕗の葉を用意して、その上でポーズを取って頂きました。
田起こしで地中から目覚め、まだ、動きがにぶく、向こうの代掻きを
見守っています?(勝手な私のストーリーです)
現実は厳しく、動きがにぶいので、鷺やカラスの餌になってしまいます。
撮影後、田んぼの脇を流れる深い堰に放してやりました。

DI−4

 軽トラックの荷台に乗るワンちゃんです。
飼い主の方とお話することができました。後方の民家が実家だそうです。
茅葺き民家の何が魅力なの?から話が始まり、楽しいお話をすることが
できました。
ワンちゃんのモデル料は、持っていた私のCD写真集差し上げました。

DI−5

 こちらのワンちゃん、人懐っこいワンちゃんで積極的にモデルになって
頂きました。後方は漆喰の土蔵と茅葺きの納屋です。

DI−6

 私のマンネリのアングルです。大木の間の向こうに茅葺きの納屋です。

DI−7

 プライバシー保護のため、画像を小さくしてあります。
ご婦人の方が日除けと汗除けのために、顔全体を覆うハンコタナです。
この地域では、単純にハジマキと言うそうです。
帯状に作った紺無地木綿製の布を巻いています。白地の場合もあります。

DI−8

 郵便屋さんのいる風景、いつも偶然です。突然現れて、あっという間に去ります。

DI−9

  今が一番の見頃を迎えた枝垂れ桃の花です。今年が一番です。
 家人皆さん在宅で、あまりの見事さに桃の花の前で、皆さんで記念写真を
撮らせて頂きました。
2002年5月におじゃまして以来、長いお付き合いです。
帰るとき、いつも「また、来て下さい」の温かい言葉を掛けて頂き、
その言葉に甘えて、次回、おじゃまするとき、皆さんで撮った記念写真を
届けたいと思います。

DI−10

 新緑が眩しい煙出口のある茅葺き民家です。
屋根の造形がとても美しい民家です。

DI−11
DI−12

 フジが見頃の民家です。
今春、葺き替えたばかりの屋根です。屋根の造形がほれぼれする美しさです。
葺き替えた職人さんはDIー10の職人さんと別人です。
今では、姿を消したカブト造りの造形を得意とする職人さんです。

DI−13

 田植えを待つばかりの田んぼです。

DI−14

 竹林の向こうに茅葺き民家です。

DI−15

 春爛漫、見頃を迎えたツツジです。

DI−16

 里山のあるのどかな田園風景です。まもなく田植えが始まります。

DI−17

 こちらも里山のあるのどかな田園風景です。同じくまもなく田植えが始まります。

DI−18

 雄大な里山のある風景に心が癒されます。
機械植えの横で、倒れた苗を起こし、足りない部分に補植します。
機械化が進んだ今でも、秋の豊作のために地道な作業が行われます。

DI−19

 谷あいの山間地にある茅葺き民家です。新たに発見した民家です。
私の統計に、また、1戸追加されました。

DI−20
DI−21

 DI−20は私の秘蔵の写真です。
短い写真歴の中で2002年に撮った写真です。まだ、ネガフィルムで撮っていた
時代です。デジカメは、当時、店頭で一番手頃で安価なコダックのカメラでした。
私との相性は良く、しばらく愛用したカメラです。
 DI−21は、今年のショットです。キャノンで画素数も1000万画素を越えて
いますが、2002年当時の風景に並ぶショットは今年も撮れませんでした。

DI−22
DI−23

 今がタニウツギの見頃、フジの花と同じく秋田の里山ならどこでも見られます。
昔から見慣れた花です。秋田の里山を、このふたつで飾ると思われるほどです。
いや、この時季、もうひとつ朱色の山ツツジもありました。 
写真を撮るようになってから季節毎に咲く花の開花がとても楽しみです。
花もじっくりと観察するようになり、見れば見るほど今さらながら感動です。

DI−24

 こちらはめずらしい白いフジの花です。
畑に植えてあったことから園芸種のようにも思われます。

DI−25

 道草25で紹介した疫病神を防ぐための「道切り(民俗事典参照)」です。
ワラで作った大蛇です。大蛇の上をフジの花が飾ります。
2008年6月で紹介したようにヘビは木登りや民家の屋根に登るのが得意です。
この大蛇の下を通ったとき、昔のことを思い出しました。
大きな木にからんだフジの花の向こうに茅葺き民家があって、写真に夢中に
なっていました。ふと上を見上げたらなんと大きなアオダイショウがいました。
心臓が止まるほどびっくりしました。本物の大蛇に合掌どころでありません。
逃げました。


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