2010 2月
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KS−1

 わが町から遠くにある民族資料館です。
厳しい冬を乗り切るための藁(ワラ)グッズや雪車(ソリ)などです。
展示物の中で、現在でも盛んに使われているものは、細く、柔軟性のある
丸木で作ったカンジキぐらいでしょうか。私の、冬の、写真の必需品です。

 遠い昔、農閑期の冬、父や母は藁(ワラ)の他、その辺の里山や里海にある
自然の材料を使って、日常の生活用具のほとんどを作っていました。
稲藁の他、しなる丸木(広葉樹、何の木かわかりません)、アケビ蔓(ツル)、
菅(スゲ)など、また、浜辺からはイ草を採っていました。
人間の暮らしに里山や里海が深く関わっていた時代の話です。
 男子は、藁細工ができなければ一人前として扱われず、嫁っ子(お嫁さん)を
もらえないと言われました。私の父や母が青春時代のことです。
残念ながら、私には父や母が作ったもので作れる物は何もありません。
私が昔に生まれていたら、間違いなくお嫁さんはもらえませんでした。

KS−2

 春が近いのかと思ったら甘かった。寒波が戻りました。連日の雪です。
私の休日に晴れの天気を待っていたら、2月のアップはできません。
止み間なく降り続くなかで撮ったわが町の茅葺き民家です。 
その後、南へ向かいました。さて、どうなったか?

KS−3

 南へ向かったのは正解でした。雪雲の中に晴れ間がありました。
この一瞬を逃したら大変です。晴れ間は、たぶん、束の間です。
予報が雪でも気まぐれに晴れ間があります。

KS−4

 この周辺には3戸の茅葺き民家が残っています。そのうちの1戸です。
雲が足早に流れる中の陽射しがある一瞬に撮りました。
赤く紅葉している木は、この民家の入り口にある南天です。

KS−5

 私のために? まだ、晴れ間が続いています。
いつ、雪雲で覆われかドキドキしながら撮りました。

KS−6

 まだ、晴れ間があります。両中門造りの茅葺き民家です。
今年の葺き替えのため、昨年、秋に刈り取った茅で雪囲いしてあります。
 おじゃましたとき、ちょうどご主人が在宅でした。
昨年、向かって左側の中門前面を葺き替えました。
今年も葺き替えをします。茅は、近くの里山で刈り取りました。
長さがあってとても良質のススキです。
ご主人が元気なうちは、茅を刈って葺き替えを続けるそうです。
茅職人さんも地元の方です。

KS−7

 私の重要建造物、漆喰の土蔵と茅葺き民家です。

KS−8

 茅葺き民家の軒下に大きく伸びた氷柱(ツララ)です。
 
 刻々と変わる天気、晴れ間は束の間でした。
私のこだわり、なんとか青空のある茅葺き民家を撮ることができました。
民家と里山周辺が雪化粧した美しい風景を撮ることができました。

KS−9
KS−10

 一休み
 2月は、県内各地で冬祭りがあります。
夜間に実施される冬祭りが多く、とても魅力的ですが、いずれも我が家から
遠在にあり、帰路の凍った雪道を考えると躊躇します。
今年も行く予定はありません。

 上は一昨年2月(クリック)に紹介した掛魚まつり(鱈まつり)の一場面です。
神社に奉納した大きな鱈です。今年も多くの観光客が訪れていました。
 一昨年、写真に夢中になりすぎて食べることができなかった鱈汁、今年も
写真に夢中になりすぎました。
それが幸いして、観光客の皆さんが食べ終えた頃に行ったら、待つことなく
食べることができました。冷えた体に最高に美味しかったです。
また、来年も行きます。

KS−11
KS−12
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 ツララのある風景です。
このツララ、写真に撮る私には絵になりますが、茅葺きの屋根にとっては
非常にやっかいな代物です。
昼間、気温が上昇し、屋根の雪が解けて水滴になります。
そして、夜間に気温が下がり、その水滴が屋根の軒下で徐々にツララとして
成長します。このツララの重さで、屋根の茅が傷んだり、抜けてきます。
また、春が近くなるこの時季、昼間、屋根全体に積もった雪が少しずつ解けて
それが夜間になって凍るという悪循環の繰り返しで、屋根一面の茅がすっぽり
抜け落ちることもあります。
春には屋根の補修が必要になります。余計な出費となります。
秋田の茅葺き民家で暮らす人々にとっては、大きな大きな負担となります。

KS−14

 私の知るかぎりで、秋田で2つしかない茅葺き造りの山門です。
以前に紹介した山門です。私のもっとも尊敬する茅職人、S氏が葺いた山門です。
山門の向こうに見えるのはお寺の本堂でなく、神社の本堂(拝殿)です。
明治の時代、神仏分離令(廃仏毀釈)でお寺の本堂は解体され、山門だけ
残りました。日本中捜して、神社に山門という構成の建造物あるのでしょうか。
一般的に、鳥居をくぐって参拝する場合、「2拝2拍手1拝」です。
山門をくぐって参拝する場合も同じでしょうか?
とても御利益がありそうで参拝しました。

KS−15
KS−16

 山門の両脇には、ちゃんと阿吽の仁王様がいました。
かなり傷んでいます。いつの時代に作られたのかわかりませんが、
地元の方々が大切に守っています。

KS−17

 平面に見える雪面、実は、写真の半分まで垂直です。
私の立つ位置は道路です。まだ、1m以上の積雪があります。
この場所も冬期間は雪で覆われ、春に向かってようやく除雪が終わりました。
やっかいな雪も春に向かって少しずつ解けて、それが小川となり、
大きな川となり、里の田んぼを潤します。

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 KS−11の近景です。徐々に春に向かう風景です。

KS−19
KS−20

 2月はこれで終わりです。
上はマンサクの花です。まだ、咲き始めでした。なんとも風変わりな花弁?です。
マンサクの木はよく撓(シナ)ります。
茅葺き民家では、茅が抜けないように撓るマンサクの木で固定するそうです。
また、KSー19の青い矢印で示した駕籠(カゴ)は、たぶん、マンサクの木で
編んでいます。
この駕籠(モッコが一般的かな)を何に使うかと言うと、堆肥を入れて
背中に担いで運びます。車がない時代、堆肥運びは牛馬か人力でした。
このモッコ、その昔、父が作っていました。その木がマンサクの木であったか
今はわかりません。


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